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視覚機能を鍛えるビジョントレーニングとは?

こんにちはスポーツトレーナーの山下章雄です。

 

前回は私が行うトレーニングのファンクショナルトレーニングについてお話させて頂きました。

前回の記事はこちら

 

この他にも私が行っている活動としましては、BODY MENTENANCE(スポーツマッサージ施術)と

メンタルビジョントレーニングと言う視覚機能とメンタル機能を鍛える事もやっております。

今回はメンタルビジョントレーニングについて解説したいと思います。

目次

ビジョントレーニングとは?

ビジョントレーニングとはいわゆる「視力」のトレーニングではなく、「視覚機能」全般を鍛えるトレーニングです。
視覚機能には主に11個あります。

今回はビジョントレーニングの歴史や各視覚機能について解説していきます。
①利き目
②静止視力
③眼球運動
④周辺視野
⑤眼と身体の協応
⑥動体視力
⑦深視力
⑧コントラスト感度
⑨瞬間視
⑩輻輳・開散能力
⑪イメージング

利き目

皆さんは自分の利き目はご存知ですか?
自分の「利き手」や「利き足」は答えられるのに、「利き目」を答えられる人は少ないと感じます。
自分の利き目を調べる方法は簡単です。

①両手で三角形を作って、両目で対象物を見る。
②片目ずつつむってみる。
③対象物がそのまま見える方が利き目です。

皆さんの利き目はどちらでしたか?
利き目と利き手が一緒だったり、あるいは逆だったりするとメリット・デメリットがあったりします。
先ずはふだん、どちらが利き目かだけでも知ることによって、目の使い方のクセが分かります。

眼球運動

両眼をバランスよく、素早く眼を動かす能力。
眼球の外側には6つの外眼筋があり、協同して視線のコントロールをします。
眼を大きく動かすことにより鍛えられ、動体視力や広範囲を見ることに役立ちます。
眼球運動のトレーニングをすることで、前頭前野を活性化させることが出来るという研究がいくつもあります。

周辺視野

視力検査で「視力」を測るときは中心視を使います。
いわゆる「視力の良いところ」です。
それに対して、中心視の周りを周辺視野と言います。

人間の両目の視野は左右200度、上下130度と言われています。
ただし周辺部は見えているが認識していません。(ちなみに中心視は1.5度四方です)
つまりこの周辺部を上手く使える人こそが、スポーツにおいて好成績を残すことができます。

静止視力

自分も指標も静止した状態で指標の形状を見極める、一般的に
「視力」と呼ばれている最も基本的な視覚機能です。

眼と身体の協応動作

眼で見た情報を脳で判断して、手や体の運動を連動させること。
反射神経に関っています。
文字や図形を書いたり、線に沿ってハサミで切ったりする行為もこれにあたります。

ちなみに、眼と手の協応動作に問題があることと、学習上の問題とは、深い関係があることが明らかにされています

動体視力

動体視力は一般の方にも馴染みのある言葉なので分かりやすいと思います。
いわゆる、動いている物を見る能力です。

ちなみに動体視力には2種類あり
①前方から眼前に向かってくる指標を見る時の動体視力を
 KVA(Kinetic Visual Acuity)と言い
②眼前を左右に移動する指標を見る時の動体視力を
 DVA(Dynamic Visual Acuity)と言います。

深視力

一般的に言われる「奥行き」を見る能力。
距離感や位置関係を見極める能力になります。

遠い位置から自分に向かってくるボールの角度から落下地点を測ったりするのに必要になります。

コントラスト感度

白黒の微妙なコントラストを識別する能力。
見えているものに対するコントラスト、陰影。
とうぜん夜よりも昼間の方がよくなります。

持って生まれた能力なので、ビジョントレーニングを行っても正直あまり変化はしないが、静止視力がしっかり見えていないとコントラストは低下します。

瞬間視

瞬間的に見て多くの情報を認識する能力
よりスピーディーに相手の動きを捉えることが出来ます。
状況を瞬時に判断し、自分のプレーを決めることが出来るので、多くのスポーツにおいて高い能力が必要になります。

輻輳・開散能力

両目の運動として、バランスよく眼を近づけたり離したりする能力。
一般的に言う寄り目にしたり離したりする力です。
この眼球の運動ができないと目標物を上手に追うことは出来ません。

イメージング

イメージトレーニングする能力。
観察力の鋭い人はイメージがうまい。
ちなみに「学ぶ」は「まねる」と言う言葉から変化したものです。
頭に映すイメージに沿って筋肉が動きます。

ビジョントレーニングの歴史

そもそもなぜ私がビジョントレーニングの勉強したかと言われれば、その歴史的背景から、しっかりとしたエビデンスに基づいたトレーニングだったからです。

100年以上前にアメリカで発祥し、現在ではスポーツ選手はもちろん、子供から大人まで行われています。
ビジョントレーニングを主に指導しているのはオプトメトリストと呼ばれる人たちです。
通常4年制の大学を卒業後、視覚全般の学門であるオプトメトリーの大学で4年間学び「ドクター・オブ・オプトメトリー」と言う国家資格が与えられた「視学の専門家」です。

アメリカでは眼科の病院よりもビジョントレーニングを行う施設のほうが多い街もあるほどです。
また、オリンピック出場選手にもビジョントレーニングがメニューに加えられています。

なぜアメリカでビジョントレーニングがこれ程普及したかと言うと、第36代ジョンソン大統領の二女・ルーシーさんの事例が大きいと言われています。
彼女は高校時代知脳指数を測るIQテストの数値は悪くないのですが、学校の勉強についていけず家庭教師をつけても成績が伸びませんでした。色んな検査を受けたが原因が分からず、最後にオプトメトリストの検査を受けたところ視覚情報を処理する能力、両目で物を見たときのバランスに問題があることが分かりました。
オプトメトリストの指導のもと視覚機能トレーニングに取り組んだ結果、成績は次第に上がり大学に入ってからは優等生名簿に名を連ねるようになりました。

1980年代には米国の金メダルを取ったオリンピックバレーボールチームが米国オプトメトリストによる視覚機能トレーニングを受け実績を残しており、現在でも大勢のプロ、アマチュアスポーツ選手が視覚機能トレーニングを受けています。

メンタルビジョントレーニングとは

私が行っているメンタルビジョントレーニングではどの様なことが改善できるかと言いますと

従来のビジョントレーニングに心理学の知見を合わせた日本初のメソッドを提供しています。

ビジネスマンなら作業の正確さ・想像力・処理スピードに、
スポーツ選手ならプレーの精度・イメージの通りに身体を反応させる力・メンタルコントロールに関係してきます。また、シニア世代なら、見えづらさや反応の遅れ、転倒などにも影響します。
メンタルビジョントレーニングでは上記の能力の向上を目指し、
ビジョン(眼からのインプット、見たものに対する的確な判断、身体へのアウトプット)と、
メンタル(感情のコントロール、集中力、イメージ力、モチベーション)にアプローチ。
その他にも、本番で力を発揮するために必要な「ワーキングメモリー」も鍛えています。

初診時には、お客様自身にも目の機能について解説致します。
なぜなら実際に目の機能を知ることによって、正しくかつ、効果的にトレーニングに取り組んで頂きたいからです。

初検時に一般的な体力測定では行わない「眼の筋力・スピード」、自分ではチェックしにくい「眼のクセ・処理能力・メンタルの弱点」を明確にします。
そうして現在、自分が苦手とする課題にどう影響しているのかを分析することで、お客様に合ったプログラムでトレーニングをご提供することができます。
2週間おきに目のチェックを行い、その間は毎日10~15分程度のトレーニングを行ってもらいます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

私の所では、実際にトレーニングを受けて頂く前に、これらの機能の解説だけでなく、このような状況ではこの目の機能が必要だから○○しましょう!だったり、○○でお困りだったら○○が必要なのでこんなトレーニングが効果的などスライドを使って更に詳しくお伝えしています。

ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。


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  山下 章雄
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